【タイ留学】高齢化するタイと若者。

【タイ留学】高齢化するタイと若者。

“タイの現状について理解してる、でも自分には関係ない、将来はお金を稼いで好きなことする、貧困は致し方ないもので、そりゃ救いたいが、もう救えないと思うから各自でなんとかしてくれ。”

こんにちは。帰国まで数日となり、毎日飲み会などでデブ活帰国モードのコマツです。

我ながら意外とリア充してるのかなという勘違いが甚だしくなります。

10ヶ月一緒のアパートのタイ人の可愛い子ともまだうまくお話ができません、緊張しちゃうから。

そんなことは置いておいて、昨日、タイのタマサート大学でずっと授業を受けていたデンマーク人の教授とご飯に行きました。帰国前ということで、お世話になったし、せっかくなら二人でゆっくりご飯が食べたいと思って近所の日本料理屋さんへ行こうとしました。

しかし、月曜休業日だったので、店の前で二人で膝に手をつき違う店へ。入ったのはムスリム向けのハラルフードのレストラン。

 

なんと、ビールが注文できません。そりゃそうだ。

はあ。

そこでチャチャッとご飯を済まし、気を取り直して屋台で飲み直し。色々と話しながら、今回の留学中に感じたことなどを振りかえってみました。

ちょっと写真写りが怖いのですが、、ふつーに優しくていい人です。

  1. タマサート大学の所属プログラムについて
  2. 勉強した内容をさらっとおさらい
  3. 一緒に勉強してたタイ人の学生の様子(ここメイン)

以上の3つで書いて行こうと思います。

1タマサート大学で僕が所属してたプログラム

Social Policy and Development 通称SPDと言われるプログラムで、学部はSocial Administration というなんとも日本語にしづらい新しいものでした。

 

どんなプログラムかというと単純で、経済成長が不十分な状態のまま少子高齢化社会に突入したタイにおいて、どのような社会政策、開発が必要なのか、というのを学ぶプログラムというものでした。

ちなみにできて新しいため認知度が低く、交換留学生は僕がいた年の前期は三人で、後期は二人だけで、ほぼほぼタイ人学生9割という環境で授業を受けていました。

 

個人的にいうと、このプログラムは超画期的!だと思っています。もうタイだけではなく、シンガポールは言わずもがな、これから東南アジア諸国はマレーシアやインドネシアをはじめ、どんどん高齢化社会へと変化していきます。

 

そんな中、一足先にそのような社会になったタイが率先してこの状況を打破する方向性を示すことは、ASEAN全体にとって大きな影響をもつ、と勝手に僕は思っています。

今はAIの発展で働かずに、ベーシックインカムでおっけいという時代が来るなどと、様々な福祉政策論が飛び交っていますが、ここタイではそういった議論がなされるにはまだまだ早いと感じています。

バンコクとその他の地域の所得格差、人口構造、正直かなりやばい状況です。

どれだけやばいかは、日本総研の大泉啓一郎さんがまとめたパワーポイントがPDFでネットに出てるので時間があったらサクッと。

 

はい、2はちょっとめんどいので割愛。。。

 

3一緒に勉強してたタイ人の学生の様子

端的かつ正直にいうと、、結構やばいなあと思いまいました。

全然タイの将来について考えてない印象を受けました。

ここはあえて偉そうに言っちゃいます。

日本人の僕の方がむしろタイについて危機感を覚えているのではないだろうかと思うくらい。

✳︎以下はご飯を食べた教授から口頭で聞いたものなども含んで書いています。少し雑ですがだいたい実情に沿った内容になります。

 

授業には余裕で遅刻(これはサバーイサバイーイでマイペンライ。)

授業中に高校生みたいにおしゃべり(これは特にSPDの学生は)

タイ郊外へのフィールドトリップにはなんと半数が遅刻で、親が後から送って来るも(BMWで出現)肝心な地域には行けず。

農村地域への別のフィールドトリップでも、学生の親が「エアコンない」、「貧しくて危ない地域だ」、というクレームが入り計画変更。

フィリピンのドゥテルテの大麻撲滅のための非人道的対処を肯定する場面もちらほら(ここはちょっと違う話になって来るので深くは触れません)

貧しいのは自己責任と主張する学生

アメリカのような自由主義的福祉国家がタイに向いてると回答する学生がクラスの半数(これには結構びびった)

 

正直言って信じられない、というか。

 

もちろん全員ではなく中にはしっかりタイの問題について真剣に考えて授業に取り組んでいる学生もいます。

 

しかし、それにしても、あまりにも、多数が無関心すぎる。

それが正直な感想です。

 

中には無関心ではなく、諦めてる学生もいます。

同じSPDのタイ人の友達で、

友達K「個人研究は何についてやってるの?」

僕「タイにおける福祉国家についてなんだけども・・・」

K「冗談だろwwwこの国に福祉国家なんてないぜww」

僕「・・・・。」

 

彼の言いたいことももちろんわかりますが、、。

なんとなく、感じたことをまとめて見ます。かなり雑に断片的で僕個人の偏った経験から言うと、大学で学ぶタイ人の学生は、

“タイの現状について理解してる、でも自分には関係ない、将来はお金を稼いで好きなことする、貧困は致し方ないもので、そりゃ救いたいが、もう救えないと思うから各自でなんとかしてくれ。”

 

と思ってる学生が多い、という風に感じました。

 

これはあくまで、僕がこの交換留学で触れ合った一部のタイ人の学生の様子から推測したごく狭い認識ということをおさえておいて欲しいです。

 

もう少し、加えてやばいと思ったのは、

タイにおける中間階級以上、特に裕福層があまりに無関心だということです。

特にタマサート大学のインターナショナルコースに通う学生なんかは特に、親がお金持ちということはざらにあります。

友達のタイ人曰く、50%は裕福でもう50%は中間層だと言っていましたが、おそらくもっと裕福層が多いと勝手に思っています。

街を歩いていて、「このホテルはパパが経営してるの」と言われたことや、学生一人暮らしで30何階という超高層マンションのバカでかい部屋にメイドさん二人と住んでいる友達がいるなど、なかなか裕福層の裕福度は日本のそれとは異なるものを感じます。

 

そして、先ほど述べたように、そのような親から、「貧しい地域は危ないから行かせたくない」と言ったクレームがくるという現実。

 

今回僕が勉強していたプログラムは新しいということもあり、比較的に他のプログラムよりも簡単に入ることができるというのが今回僕が色々と感じたものの要因にもなっているとも思います。

仲のいい友達で、海外住みが長く多言語を駆使して、かつ勉強もできる学生がいましたが、彼は本当は別のプログラムに入りたかったそうです。ですが、入試の申し込み期限を間違えて、SPDに来たとか言っていました。

特に結論はありません。

授業の中で、福祉に携わるタイ人の方から講義をしていただくことや、自分自身も福祉政策に関連した組織でインターンをさせていただいたこともあり、このような課題に真剣に向き合っている人たちの存在も知ることができました。

ただ自分が上記のことを感じた上で何かアクションを起こすのかというと、そういうわけでもないです。別に自分の身を粉にしてまで取り組むパッションはないなと。

別に今回の内容はそんな深く掘り下げてもないので所詮浅いです。

 

最後に一言、タマサート大学のSPDプログラムは冒頭で述べたように超画期的!です。写真のようにデンマークからの教授や、フランス、アメリカなど多国籍の教授のもとで様々な角度の学びが得られます。授業の中でタイの政策について個人研究を課されるなど、細かい政策に触れる機会もあります。

そして何よりタイの福祉に携わった方がゲスト講師にもよく来るため学ぼうとすればいくらでも知識を吸収できる環境は揃ってる、と、思います。

 

はい。

そろそろ日本帰ります。

もうあといくつぷぅぷぅしたら日本にいるのでしょうか。

 

ではでは平和。